皆さま、新年、明けましておめでとうございます。
輝かしい2016年をご家族と共に迎えられましたこと、心よりお慶び申し上げます。本年も弊社「株式会社トモエ自工」を何卒よろしくご指導お願い致します。
昨年、私は弊社の新たなるブランドスローガンとして「G-stand」なる概念を立ち上げました。「G-stand」とは重力に抵抗すること、標準化しない個を保つこと、と述べました。それは時代や外的環境の変化に翻弄されない自己基準を持つことです。よく、企業経営において、時代環境の変化にいち早く対応することが現代のような目まぐるしく価値観の変化する時代には大切なことだと説かれます。
確かに、企業を運営していく過程において「戦術」や「作戦」の立案に関しそのような考え方が求められる場面もあることは重々承知しています。ただ、私はそんな「短期的」「投機的」な時代背景だからこそ動かないでじっとしている精神がとても大事だと思っています。「企業倫理」とか「企業理念」と呼ばれるものがそういうものなのだと思います。
油圧クレーン業界ではここ10年来、「業者・バイヤーが保有するクレーン車をレンタルしつつ簿価落としし適宜売却し売却益を計上する」というビジネスルールが確立、普及され、従来のクレーン楊重業者(エンドユーザー)、クレーンメーカーはその展開、拡充に戸惑いつつ抵抗しつつも、業界にトレンドとして影響を与え、業態が変化していきました。時代の要請も後押しし「ゲームのルール」が変えられたのです。
私はその「ルール」は昨年で終わりを迎えたと思っています。2016年の年始に各業者、バイヤー様のヤードにクレーン車が溢れかえっている光景がその象徴です。「レンタルルール」に興じてきた方々は現在の状況を「中国経済の成長鈍化」であるとか「中東石油産油国の原油下落に伴う不況」によるものだとかと認識し、暫く時間を遣り過ごせば嵐が過ぎ去り、春頃から中断していたゲームが再開すると思っているのではないでしょうか?
新しいゲームのルールが昨年の秋に始まっているのです。
私は「クレーンサービス工場の責任者」としてこのルールでゲームが展開されるのをずっと待っていました。そのルールとは「ロングライフサイクルルール」です。賢明な一部の楊重業会社様は既に人知れず取り組みをスタートさせ企業競争力を強化、蓄積させていっておられます。
今年、皆さんがそのルールを認識し対応していけるよう、私は号砲を轟かせバズーカ砲を炸裂させます。「すぐに結果のでない世の中」がもう始まっているのです。「G-stand」とはそれに対応する概念でもあるのです。
(株)トモエ自工 木村亮紀